手を振る人と振らない人の違いについて
「私は歩いてる時に手を振らないで歩いている」
「私は手を振って歩いている」など
どちらが正解?と感じた方がいると思います。
結論は「どちらも正解です」
歩いている時に
手を振る人と振らない人の違いについては
「安定性」と「効率」であると考えています。
本記事では
手を振って歩く人、振らないで歩く人の違いについて
詳しく、初心者の方でも分かりやすく
まとめています。
歩く
「歩く」という行為に対して、
意識した事がある人は中々いないと思います。
当たり前
「歩く」という行為は「目的の場所へ移動する手段」です。
私たちは母親のお腹から出てきて、
何も出来ない状態から育ち、
約1年かけて「歩く」ということを身につけます。
両親は子供が初めて歩いたことは
とても感動して覚えていると思いますが、
その後「歩く」ということは当たり前となります。
感謝
「歩く」という行為に感謝する時があります。
それは歩けなくなった時です。
歩く事が出来ない状態というのは、怪我や病気などです。
「大きな交通事故で足の骨を折ってしまった」
「脊髄損傷で足に力が入らなくなってしまった」時、
「歩く」ということに感謝します。
老いる
人は老いていく生き物です。
歳を重ねると筋力が徐々低下して、
歩く事が難しくなります。
その状態では「寝たきり」となってしまうが、
杖などの歩行補助具を利用して移動手段を獲得します。
近年では私の専門である
リハビリテーションやデイサービス、デイケアなど
介護保険を利用してサービスを受けられる制度があります。
これらにより、「生活の支援」、「寝たきり防止」に加えて、
「自分自身の居場所作り」という形で
新しい仲間や新しい趣味を得る事が出来ます。
1人1人違う
1人1人歩く姿は違います。
「小さい頃に捻挫を沢山した人の歩き方」
「外反母趾で痛い人の歩き方」
「出産後の歩き方」など
1人1人の生活や既往歴によって違います。
その中で共通している部分があり、
今回は「手を振る人と振らない人の違いについて」お伝えします。
手を振って歩く人と手を振らないで歩く人
結論どっちが良いの?
答えは 両方正解 です。
手を振って歩く人は 最小エネルギー(効率化) を使って歩いています。
つまり、歩くという行為を疲労が出ないようにしているということです。
歩く時に、普段から力を入れて歩いている人は少ないと思います。
効率化
右足を出した時、どちらの手が前に出ていますか?
答えは 左手 です。
右足と左手を前に出した時、
身体には捻りが生じています。
この捻りが効率化の仕組みです。
人は捻りを利用して動いています。
例えば、ボールを蹴る動作、投球動作など、
「瞬発力・パワー・反復」を求められる動作には、
捻る動作があります。
この捻り動作により、
最小エネルギーで
歩く事が出来る
ということです。
捻ると効率化
捻る動作が何故効率的なのか?
答えは 筋肉の伸び縮みを利用 している
筋肉はゴムのように伸び縮みする作用があります。
その伸び縮みを利用して力を生み出しています。
その為、無駄な力を使わずに最小のエネルギーで歩く事が出来るということです。
高くジャンプする時人はどのように動きますか?
答えは 1度しゃがんでから高くジャンプ する
これは筋肉の伸び縮みを利用して
強い力を生み出しています。
これはゴムのように
伸ばされた筋肉が縮む力を利用して収縮して、
より強い力を発揮するということです。
(専門用語:ストレッチショートニングサイクル)
歩く時にここまで強い力は必要になりませんが、
体を捻る動作により筋肉の伸び縮みが生じ、
歩く時の効率化を測っているということになります。
不安定
手を振って歩くことは
最小エネルギー(効率化)と
記載しましたが、
不安定というデメリットもあります。
最小エネルギーと
引き換えに不安定となります。
不安定について説明します。
「寝ている子供」と
「動き回っている子供」を
それぞれ抱っこして歩きます。
どちらの方が歩きやすいと思いますか?
答えは、寝ている子供を抱っこした方が歩きやすいです。
抱っこした子供が動いていれば、
不安定となり歩くことが難しくなります。
反対に寝ている子供を抱っこして歩く場合は、
安定した環境で歩くことが出来ます。
この説明から分かるように、
歩く時に手を振って歩く人と
歩く時に手を振らないで歩く人の差は、
安定性と効率が関わってきます。
もう一つ例を挙げるとしたら…
「平均台の上を歩く時、手を振って歩きますか?」
多くの人は、
手でバランスをとりゆっくり歩きます。
この手を振って歩いた場合ふらつきが強くなり、
平均台から落ちてしまいます。
つまり、歩く時、
手を振る動作は最小エネルギーではあるが、
不安定であることが言えます。
歩く時に手を振って歩かない人
歩く時に手を振って歩かない人は
不安定な環境で歩くことが出来ない人
つまり、手を振って歩くと転んでしまう人、
痛みを誘発する人となります。
手を振って歩くことが出来ない人の場合は、
最小エネルギー(効率化)を測るより、
安定性を優先して歩いているということです。
そのような人はどのような人か?
答え ご高齢の方 と 身体に痛みが出ている人 です
ご高齢の方
理由は…
筋力の低下、バランス能力の低下、
俊敏性の低下、適応能力の低下、関節の可動域が制限等、
これらの理由により、効率化より安定性を優先することになります。
背中が曲がり、膝が曲がり、杖を使っている方が歩いている時、
手を振るより、ゆっくり歩いて転ばないように気をつけると思います。
このような方に「手を振って歩きましょう」という言葉をかけると
反対に転んでしまうリスクがあります。
痛みが出ている人
身体に痛みが出ている人とは
抽象的な言葉となってしまいますが、
具体的には「膝関節が伸びきらない人」
「肩こりが強くて痛い人」「捻挫した人」
「腰を痛めた人」など様々な理由で
「手を振ることが出来ない人」はいます。
このような方は痛みの原因が解消されれば、
再度手を振って歩く事が可能となります。
自己紹介とブログで伝えたい事
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私はこのブログを運営しているHANAと言います。
私は理学療法士として勤務させて頂いていますが、「様々なことに挑戦したいという気持ち」が強くあり、福祉や介護、トレーナー、マインドフルネス等の資格を取得し、様々な方々と関わりを持たせて頂いています。私自身の体験談や専門職から見た健康というテーマでブログやSNSを通して、発信していきたいと考えています。
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